ノミ・ダニ(マダニ)は吸血してかゆみや皮膚炎を引き起こすだけでなく、さまざまな感染症を媒介します。
春から秋にかけてが繁殖シーズンですが、気温が13°以上の環境であれば冬でも繁殖可能であることから、現在は通年予防が基本です。
ダニが媒介する感染症にSFTSがあります。ヒトでは2023年10月までに全国で930症例が報告され、
103名が死亡しています。以前は西日本に集中していましたが、2019年、2021年に関東圏でも症例報告があり、注意が必要です。
2017年以降、イヌとネコでもSFTSの発生が確認されています。また飼い主へのマダニを介さない感染が毎年数例報告されています。発症したネコでは致命率が高く、イヌでは不顕性感染が多いと考えられています(NIID国立感染症研究所報告より)。感染しないためには、マダニに咬まれないことが重要です。
*予防薬について
いぬねこラボでは、現在主流のオールインワンタイプ(フィラリア+ノミ・ダニ+おなかの虫をまとめて駆虫できる予防薬)を推奨していません。ノミ・ダニ予防には皮膚に滴下する「スポットタイプ」を推奨しています。